お子様の近視にお悩みの方へ

当院では、お子様の近視の進行を抑制することを目的として、低濃度アトロピン(品名:リジュセア®ミニ点眼液0.025%)の処方を行っています。毎日1回1滴、1日1回就寝前に点眼することで眼球の前後の長さ(眼軸)が伸びるのを抑え、近視の進行を抑制することが期待できます。

  • 小児期のうちに、近視の進行を抑制することが大切な理由

  • リジュセア®ミニ点眼液0.025%のはたらきと点眼方法

    この薬は眼軸が伸びるのを抑えるはたらきがあります。1回1滴、1日1回就寝前に点眼します。毎日続けて点眼することで、近視の進行を抑制することが期待できます。医師または薬剤師の指示に従って正しくお使いください。

    リジュセア®ミニ点眼液0.025%の点眼の仕方
    • 手をせっけんでよく洗いましょう。

    • 1回分(1本分)の容器を切り離してください。

    • 図のように薬液が入っていない部分を持ち、容器の先端をねじって、取り外してください。

    • 点眼する前に、1~2滴捨ててください。容器を開封した時に生じるプラスチック破片が、開封口に付着している可能性があり、その破片を除去するためです。

    • 下まぶたを軽く下にひき、まぶたやまつ毛に触れないように1回1滴、1日1回就寝前に点眼してください。両眼に点眼する必要がある場合は、そのままもう片眼に点眼してください。

    • 点眼後はまばたきをせず、1~5分程まぶたを閉じて涙嚢部(るいのうぶ:目頭のやや鼻より)を指先で軽く押さえます。あふれた液があれば、清潔なガーゼかティッシュで軽く拭き取ってください。

    • 他の点眼剤と併用する場合は、5分以上の間隔をあけてください。

    • 防腐剤を含まない1回使い捨てタイプですので、点眼後1度容器の先端を取り外したものは、薬液が残っていても点眼せず必ず捨ててください。

  • 近視進行の抑制と対策において大切なポイント

    • 定期的に眼科を受診すること

      点眼期間中および中止後は、定期的に眼科を受診して検査(屈折検査、眼軸長の測定など)を受けてください。点眼中止後に近視の進行が速まる可能性がありますので、自己判断で点眼を中止するのはやめましょう。

    • 治療は10代後半まで続けましょう

      近視の進行が安定化する10代後半まで治療を続けることが望ましいです。治療が終了した後も、近視が進んでいないことを確認するために定期的に眼科を受診しましょう。

    上記の通り、定期的な受診と治療の継続が近視進行の抑制と対策において大切なポイントです。また、目を疲れさせない(30分見たら20秒以上目を休ませる)・外遊びの時間を増やす(1日2時間は屋外で過ごす)なども近視進行予防に有効です。ぜひ実践してみてください。

  • 参考文献

    Itoi M. et al. : Eye & Contact Lens, 47, 104(2021)
    Morgan IG. et al.: Invest Ophthalmol Vis Sci., 62, 3(2021)
    Haarman AEG. Et al.: Invest Ophthalmol Vis Sci., 61, 49 (2020)

About Treatment治療と費用について

リジュセア®ミニ点眼液0.025%

初回治療費用 リジュセア®1箱(30本) + 検査・診察 5,600円
1か月後の治療費用 リジュセア®2箱(60本) + 検査・診察 9,200円
3か月毎の治療費用 リジュセア®3箱(90本) + 検査・診察 12,800円
  • 本治療は自費診療(保険適応外)です。健康保険や医療費助成制度は適応されません。
  • 初回治療の前に、保険診療で近視を確認してから、後日処方させていただきます。
  • 保険診療と自由診療は同日に受診ができません。近視進行抑制以外での診療は別の日に受診が必要です。
  • 3回目の治療以降は3か月毎の定期的な通院が必要です。10代後半まで治療を継続されることを推奨します。